「仕事を辞めたい。でも、本当に辞めていいのだろうか」
毎日のように会社を辞めたいと思っているのに、いざ退職を考えると決断できない。そんな状態が何カ月も続いている人もいるのではないでしょうか。
仕事を辞めれば、今抱えている不満から離れられるかもしれません。
その一方で、「次の仕事が見つからなかったら?」「辞めたことを後悔したら?」と考えると、今の会社に残った方がいいようにも思えてきます。
退職は生活や今後のキャリアにも関わる大きな選択です。簡単に決断できないのは不思議なことではありません。
大切なのは、勢いで辞めることでも、不安だから残ることでもなく、自分なりの判断基準を持つことです。
この記事では、仕事を辞める決断ができないときに考えたい7つの判断基準を紹介します。
仕事を辞める決断ができないのはなぜ?
「辞めたい」と思っているのに決断できないのは、今の会社に残るメリットも分かっているからではないでしょうか。
毎月給料が入る。仕事内容にも慣れている。人間関係もできている。
会社を辞めれば、こうした安定を手放すことになります。
さらに、
・次の仕事が見つかるか分からない
・年収が下がるかもしれない
・転職先が今より悪い会社かもしれない
・家族に反対されるかもしれない
・辞めたことを後悔するかもしれない
と考えれば、決断できなくなるのも当然です。
そこで「辞める・辞めない」の二択で悩み続けるのではなく、判断材料を一つずつ整理してみましょう。
判断基準1.なぜ仕事を辞めたいのか説明できるか
最初に考えたいのは「辞めたい理由」です。
紙やスマートフォンのメモなどに、思いつくものを書き出してみましょう。
たとえば、
・給料が低い
・上司と合わない
・仕事内容が合わない
・残業が多い
・評価されない
・会社の将来性が不安
・ほかにやりたい仕事がある
などです。
理由を具体的にすると、その問題が退職しなければ解決できないものなのか判断しやすくなります。
「会社を辞めたい」という大きな問題ではなく、「○○を変えたい」という具体的な問題として考えるのがポイントです。
判断基準2.今の問題は会社を辞めなければ解決できないか
仕事を辞めたい理由が分かったら、その問題を今の会社で解決できないか考えてみます。
たとえば上司との関係が原因なら、異動によって状況が変わる可能性があります。
仕事内容への不満なら、社内で別の仕事に挑戦できるかもしれません。
一方、企業文化や給与体系、会社の将来性など、自分の努力では変えにくい問題もあります。
「今の会社で改善できること」と「会社を変えなければ改善しにくいこと」を分けて考えてみましょう。
判断基準3.一時的な感情だけで辞めようとしていないか
仕事で嫌なことがあった直後は、「もう辞めたい」と思いやすくなります。
上司に叱られた、大きな失敗をした、希望していた昇進ができなかった。
こうした出来事がきっかけなら、少し時間を置いて考えることも必要です。
数週間経って気持ちが落ち着いたときにも「やはり辞めたい」と思うのか。
それとも「あのときは感情的になっていた」と思うのか。
重要な決断だからこそ、一時的な感情と長く続いている不満を分けて考えましょう。
判断基準4.「辞めるリスク」と「残るリスク」を比較したか
退職を考えると、
「次の仕事が見つからなかったらどうしよう」
「収入が下がったらどうしよう」
と、辞めるリスクばかり考えてしまいがちです。
しかし、今の会社に残ることにもリスクがあります。
たとえば5年間同じ不満を抱えながら働き続けた結果、
「あのとき動いておけばよかった」
と思う可能性もあります。
逆に、今の会社でもう数年経験を積むことが将来のキャリアに役立つのであれば、残る意味はあります。
「辞めたらどうなる?」だけでなく、
「辞めなかったらどうなる?」
も考えてみてください。
判断基準5.退職後の生活を現実的に考えたか
気持ちだけではなく、お金について考えることも重要です。
次の仕事が決まっていない状態で退職するなら、収入が途切れる期間が発生する可能性があります。
退職前に、
・毎月の生活費はいくらか
・貯蓄はいくらあるか
・住宅ローンや家賃はいくらか
・家族への影響はあるか
・退職後の税金や社会保険料はどうなるか
・転職活動が長引いても生活できるか
などを確認しておきましょう。
お金の不安が大きい場合は、在職中に転職活動を始めるという方法もあります。
判断基準6.転職したら何を変えたいのか分かっているか
「今の会社を辞めること」だけが目的になっていないでしょうか。
退職した後には、次の働き方を考える必要があります。
そこで、
「次の仕事では何を大切にしたいのか」
を考えてみます。
年収なのか、休日なのか、仕事内容なのか、勤務地なのか、働く時間なのか。
優先順位が分からないまま転職すると、新しい会社でも同じような不満を抱える可能性があります。
「何から逃れたいか」だけでなく、「これから何を手に入れたいか」を考えてみましょう。
判断基準7.1年後も同じことで悩んでいたらどう思うか
最後に、少し未来の自分を想像してみましょう。
今から1年後。
今と同じ会社で、同じような仕事をして、同じ悩みを抱えているとします。
その自分を想像したとき、
「もう少し続けてよかった」
と思いそうでしょうか。
それとも、
「1年前に動いておけばよかった」
と思いそうでしょうか。
未来を正確に予測することはできません。
しかし、自分が本当は何を望んでいるのかを知るための判断材料にはなります。
「退職する」と決める前に小さく動いてみる
仕事を辞めるか決められないなら、今すぐ結論を出さなくても構いません。
その代わり、小さく行動してみましょう。
たとえば、
・求人情報を見る
・転職サイトに登録する
・自分の経験やスキルを書き出す
・転職エージェントなどに相談する
・家計を計算する
・家族と今後について話す
といったことです。
実際に転職市場を調べると、「意外と選択肢がある」と分かるかもしれません。
反対に、「今の会社は思っていたより条件がいい」と気づくこともあります。
転職活動を始めることと、会社を辞めることは別です。
判断材料を増やしてから決断しても遅くありません。
それでも仕事を辞める決断ができないときは
条件を整理しても、
「辞めたい。でも決められない」
ということはあります。
その場合、条件ではなく「これから自分はどうしたいのか」で迷っている可能性があります。
一人で同じことを考え続けていると、考えが堂々巡りになることもあります。
転職市場やキャリアについて具体的に知りたいなら、転職エージェントやキャリアの専門家に相談する方法があります。
家族や信頼できる友人に話すことで、自分の考えが整理されることもあるでしょう。
また、仕事や人生の転機について占いサービスなどで相談する人もいます。
ただし、「辞める・辞めない」を占いだけで決めるのではなく、自分の気持ちを整理したり、別の視点から考えたりするための一つの参考として利用するのがよいでしょう。
最終的に退職を決断するのは、自分自身です。
まとめ|決断できないときは「辞める・残る」以外の行動を始めよう
仕事を辞める決断ができないとき、無理に今日答えを出す必要はありません。
まずは、
・なぜ辞めたいのか
・今の会社では解決できないのか
・一時的な感情ではないか
・辞めるリスクと残るリスクは何か
・退職後の生活は大丈夫か
・転職して何を変えたいのか
・1年後も今のままだったらどう思うか
という7つの判断基準で整理してみてください。
そのうえで、求人を調べる、家計を確認する、誰かに相談するといった小さな行動を始めてみましょう。
「辞めるか、残るか」を決める前に、「判断するために動く」という第三の選択肢があります。
情報を集めた結果、「辞めよう」と決断するかもしれません。
反対に、「今は残ろう」と納得できるかもしれません。
大切なのは、不安だけで今の会社に残り続けることでも、勢いだけで辞めることでもありません。
自分なりに考え、準備したうえで「これでいこう」と思える選択をすることです。
